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SNGから紡ぎだされたブログです。                          - 新月の夜を経て、空は黎明を迎えゆく -

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聖なる乙女の戦い…?
バレンタインがあと10日後に迫ったある日・・・。。

今日しかないのだ! とばかりに勢いづくエルフが一人…。
それはかの学園では語られることのない、もう1つのバレンタインストーリー。。。


ゆな「さぁ! バレンタインまであとわずか! チョコレートを作るには今日しかないっ」

部屋で意気込んでいる気合十分なエルフに対し、煌夜はげんなりした様子だ。

煌夜「…なんでアタシまで?」
ゆな「何言ってんの! せっかく女の子になってるんだし、滅多にない経験なんだから^^」
煌夜「…誰がこんなんにしたんだよ」
ゆな「まぁ、いいから! 手伝ってよっ」

去年のバレンタインデーはタウンで買ったものばかりで、作ることはしなかった。
下手なものを作ってお腹でも壊してしまったら申し訳ないからだ。
だが、今年は違うらしい。

煌夜「…悠って料理苦手じゃなかったっけ?」
ゆな「…ふふふ。 そんな料理が苦手な私にも強い味方が現れたのよ!」

じゃーん!! と効果音つきで悠奈が見せ付けたのは、なにかのパックのようだ。

ゆな「見て驚けっ! なんと!! 10分でトリュフができちゃう優れもの!!これなら私でも大丈夫b」
煌夜「…そりゃーすげーな」
ゆな「…なによ、その反応は。もっと驚いてくれても良いじゃないの」
煌夜「手伝ってやるから早く準備しろって」
ゆな「むぅ。かわいくないのー><」
煌夜「可愛くってたまるか!」

まずはパックごと湯煎にかけるようだ。とりあえず沸かしたお湯をボウルに注ぐ。

ゆな「湯煎で10秒か…短くない?」

半信半疑で10秒数え、お湯から取り出してみるが、とても揉みこめるようなやわらかさではない。

ゆな「もう少しやっとこう」

その間に、お皿にラップを敷き、ココアパウダーを広げておくことにする。
ココアパウダーの封を切ると、ラップの上に豪快に袋から直に散らす。

煌夜「…ふつうはスプーンとかで散らすんじゃねぇの?」
ゆな「そうなの? とにかく満遍なくパウダーまけばいいんだよ^^」

湯煎からパックを取り出すと、中のチョコは液体になっていた。

ゆな「げっ! ちょっと溶かしすぎたかなっ!?」
煌夜「…さぁ?」
ゆな「…まぁこのあと冷凍庫に入れるから問題ないよね^^;」

パックからチョコレートを搾り出し、トリュフ一個分の大きさにしていく。

ゆな「やっぱり溶かしすぎたかなぁ。広がってっちゃう;」
煌夜「まぁ湯煎の時間オーバーしてたしな。そりゃ溶けるだろう」
ゆな「…よしと。 じゃあ冷凍庫に2分間入れておこう」

―2分後。

チョコを突いてみると、まだ手で丸められる固さになっていなかった。
再び冷凍庫に戻し、作ったトリュフを入れる紙のカップを用意することにする。

ゆな「準備オッケ! じゃあチョコを取り出しますか」
ゆな「・・・」

チョコを突いて一瞬、悠奈が動かなくなった。

煌夜「なんだ、どうした」
ゆな「…冷凍庫に入れすぎた…かも…(遠い目)」
煌夜「…5分くらい経ってたもんな…」
ゆな「…これから丸めるし、手の温かさで溶ける…よね^^;」

気を取り直し、悠奈と煌夜は二人で搾り出したチョコを1つずつ手で丸め始めた。

ゆな「…む。丸くならない…」
煌夜「へたくそ。力入れすぎたら潰れて丸まらないに決まってるだろ」

見てみろ、と煌夜が差し出した手には、コロコロとした球体のチョコレートがあった。

ゆな「ぅ」
煌夜「優しく、撫でるように手のひらで転がすんだよ。そしたら綺麗に出来るから」
ゆな「・・・はい・・・」

微妙な心境で悠奈はチョコを丸めた。
アドバイスに従えば、なんのことはない。綺麗に丸められるようになった。

ゆな「ぎゃっ! チョコが溶けてきた!」
煌夜「いつまでも手でやってるからだろ。手早くやるんだよ、こういうのは」
ゆな「だってぇ…。ハート型のも作ってみたくて…」
煌夜「…あぁ、はいはい。とりあえず今手の中にあるチョコは丸くして」
ゆな「うん…」
煌夜「こっちでやってみな。パウダー多めにつけとくといいかもしれない」

ゆな「うーーーーん…ハートって難しい…」

チョコを指で形作るが、なかなかハートらしく見えない。
なんとか形を整えていく作業が続く。

ゆな「これでどうかな!?」
煌夜「んー? あぁ、それならハートに見えなくもないな」
ゆな「よし、じゃあこれで!」

その後も2つハート型トリュフに挑戦したが、1つは見事に失敗し断念。
丸いトリュフとなり、もう1つはかなりスマートなハート型トリュフとなり、ボツとなった。

箱詰めも終わり、ボツとなったチョコを二人で分けて食べる。

ゆな「ココアパウダー苦っ」
煌夜「だなー。 う、でもチョコがその分かなり甘い」
ゆな「ホントだ! うん、おいしいv」
煌夜「よかったじゃないか、食べられるものが作れて」
ゆな「…なんかちゃんと喜べない…」


というわけで、二人の乙女(?)のチョコレート作りは無事終了!
かなり余ってしまったココアパウダーを片付ける際、
悠奈がくしゃみをして床にココアパウダーを撒き散らしたのは、ご愛嬌(?)

ゆな「はっくしゅん!!」
煌夜「こらーー!!! 床にパウダー吹き飛ばしてんじゃねー!!」
ゆな「だってぇ><」



終わり

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